ノンキャリ公務員の日記・反省・思いつき。
大卒でも一般職を受けたく思うこともある(僕だって)-国家公務員登用制度改革-

福田首相の私的懇談会「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」(座長=岡村正・東芝会長)は31日午前の会合で、政治家と国家公務員の接触を閣僚による許可制とすることなどを柱とした答申をまとめた。(中略)登用制度では、「採用試験に基づき、幹部候補を事実上固定化するような『キャリア・システム』は廃止する」とした。国家公務員採用の1種、2種、3種の各種試験を廃止し、大卒以上は「一般職」「専門職」「総合職」、高卒者は「一般職」「専門職」の採用区分ごとに試験を行う。

YOMIOURI ONLINE「政官の接触は許可制に、内閣人事庁創設…懇談会答申へ」(2008.1.31 11:44)強調はiwashiによる




記事の趣旨であるところの「政官の接触云々」は出先勤務の僕にはほとんど関係のない話なので読み流していたら登用制度のくだりで目がとまった。といっても「キャリア制度廃止かぁ!」などということを真に受け驚いたわけでは決してなく(いわゆるキャリアは、実質的には、「総合職」に名前を変えるだけでしょう)、大卒でも「一般職」として採用する方向に話が進んでいることに良い意味で関心を持った。


この改革は、非常によいことだと思う。
大卒を出ても、一般職の仕事をしたいと思う人がいても不思議ではない。学歴と、仕事の職種への適性が、必ずしもリンクしているわけではあるまい。京王電鉄が現業職において学歴を高卒に限定せずに募集したところ、応募者の7、8割が大卒者を占めたという話もある。*1また、学歴を「低く」詐称して公務員になったとして、懲戒処分を受けたというニュースは比較的記憶に新しい。*2これは、学歴によって職種を限定したことによって発生した悲劇だろう。


実現性はどうか。「非常に高い」と考える。
そもそも、国家三種(この職種が俗に言う一般職に該当するかはわからないが)は10年ほど前まで、大卒者でも受験が可能であった。*3したがって、単純に、国家一種を記事が書くところの「総合職」、国家二種を「専門職」、国家三種を「一般職」と考えるとするならば、過去に大卒者にも一般職の門戸を開いていたことになる。この登用制度が採用されても、多少の波はあろうが、大きな混乱を巻き起こすことはないだろう。また、過去に「前例」がないとはいえず、改革者および改革調整者としては手をつけやすい部分であろう。


問題点としては、おそらく多くの官庁において「専門職」と「一般職」の配属先に大きな違いがないことである。もう少し違いをつけてもいいのではないだろうか。また、職種間の流動性も言わずもがな。なお、iwashi自身は「一般職で受けられたのならそっちできっとそちらで受けたのになぁ」と考えている人間であり、「変な意味(お察しください)で」もっと違いを出せといっているのではないということを強調しておく。念のため。


*1:「「駅員」に学生殺到の訳 鉄道マニアだけじゃない」(「AERA」2007年05月28日号)
*2:「大阪市職員400人学歴詐称、大卒者が高卒枠で就職」(読売新聞 4月14日)とか。あと横浜市でもありましたね。
*3「人事院としては、III種試験が高校卒就職希望者に対してこれまで果たしてきた役割等にかんがみ、公務という就職市場における高校卒業者、大学卒業者の住み分けの秩序を維持する必要があると判断し、III種試験のうち各省庁に共通する官職を対象とする試験区分である「行政事務」と技術系の試験区分の受験資格の上限年齢を23歳未満から21歳未満に引き下げることとした」(人事院 平成7年度年次報告書)この報告書が述べるように、制限を加えることによるプラスの効果があることも忘れてはならないし、一定のアファーマティブアクションは必要かもしれないが、それは本当の意味での改善とはならないように思う。



人員を業務の重要性に応じて配置することは大事だが

防衛省は2日、防衛装備品の輸入調達を適正化することを目的に担当部門の人員を拡充する方針を固めた。(中略)ただ、調達部門の増員は「焼け太り」との批判を招く恐れがあることから、石破氏としては現行の防衛省・自衛隊の組織の見直しにより、定員を増やさない形で調達部門の充実を図る。
MSN産経ニュース「輸入調達要員を拡充 3日に防衛省改革有識者会議」(2007.12.2 17:52)



上の記事のように、需要が高まる部署・重要な業務を担う部署に、重点的に人材を配分するのは、組織の生産性を高めるために当然行われるべきことだ。どんどん進めていただきたい。一方で、「そうではない」と判断されて、人が減らされることになる部署の効率をいかに維持するか、ということも大切である。

「お前たち(=公的部門)はどうせいままでさんざん暇してたんだから、人減っても余裕だろw」と指摘される方がおられるかもしれない。たしかに、これまでたゆまぬ経営努力を続けてきた民間企業と比較した場合、指摘は少なからず事実かもしれない。

しかし、僕の業界も最近は大きく変化している。行政のスリム化・効率化のため、人員においては減少傾向である(もっともこれは大学・病院の法人化も含むが)。こと新規採用者数でいうと、平成14年度の8615人から平成17年度では4632人にまで減少している。3種に限れば3分の1程度にまで減少している(いずれも18年度の白書から)。また、昨年度の「国家公務員の配置転換、採用抑制等に関する全体計画」(内閣府)では、今後五年間で18,900人の人員削減を行うとしている。

以上のように、効率化が伴っているかどうか・民間と同様の水準に達しているかどうかは、ともかくとして、人員の削減は着実に進んでいる。僕が務めている会社について述べさせていただくと、部署間で程度の差こそあれ、余裕のある部署(サービス超勤をしなくてよい程度としておこう)というのはもう皆無に等しいのではないかと思う(官庁間の差は、わからないけれど)。

となれば、人を減らしたあとの措置として「暇なんだから、人減らしても時間かけりゃできるだろ」ではまずいと思うのである。優秀な管理職を民間から招へいするなり、権限(=仕事)を地方に移譲するなり、民間企業に開放するなり、なんらかしらの対策を打たないとまずいのではないか。ただし、後者ふたつはそれ自体を行うために、仕事が増えてしまうが。


仕事は、絞っていく必要がある。
国の仕事を、責任とともに引き受けるような機関が求められているのではないか。
誠実でありたい
『私<ノンキャリア>とキャリアが外務省を腐らせました-汚れ仕事ザンゲ録』小林祐武 を読んだ。

なかなか、面白かった。
初級職で入省した筆者は「カネのやり繰りができるノンキャリアだけがキャリアから評価できる」という空気を感じとり、以後「汚れ仕事(=プール金を貯める)」に邁進していく。そして最後はAPEC関連の経費着服の罪で逮捕・・・。

来年から(出先だけど)ノンキャリ公務員になる自分も、ヒトゴトとは思えない。キャリアとノンキャリアでは、当然、昇進スピードやコースも違ってくる。ノンキャリアでは出世コースもある程度制限されるのだろう。その焦りが、このような歪んだ出世街道を歩ませたのだろうか。

「汚れ仕事」を断ることはできるのか。
筆者は「できる」と述べている。しかし、「その時点で、それ以上の出世は諦めなくてはならない」とも書いている。

筆者は「汚れ仕事」を断るなどという「泣き言を言うつもりはなかった」としてこの仕事に邁進していくわけだけど、僕なら性格上、断ってしまうだろうな。

もちろん、法律に反する仕事を断ることは当然といえば当然のこと。しかし、出世の誘惑や社内の空気に負けずに断ることは勇気がいるだろう。筆者も、外務省を退職した後、自分の行動を、今から思えばなんと愚かなことをしたのだろうと後悔している。そして、罪の意識が希薄だったとも言っている。

気をつけなければ。
出世できなくてもいいから、不誠実なことはしたくない。
誠実でありたい。


この本の筆者と同じ外務省のノンキャリア役人(こちらは2種?)である佐藤優氏の本も読んでみたいと思った。
発言や文章には細心の注意を
大臣の失言について思うことさらっと。

・報道によって、実際発言した内容とはかなりニュアンスが違った言葉を発言したことになっている点は問題があると思う。
・いつかの日記にも書いたけど、言葉は本当に引用の仕方によって大きく意味が違ってしまう。引用するときは気をつけなければならない。(引用ではなく、改変だが。)
・昔の大臣が「貧乏人は麦でも食っとけ」と言ったとされているけど、実際は結構違う。一度報道されてしまうと、実際の発言内容より、報道された発言が後々まで残ってしまう。マスコミ強し。
・公人が講演会などで発言するときは、単語のひとつひとつにまで細心
の注意を払わなければいけないと思う。
・この点で大臣には責任があると思う。辞任するかどうかは別として。
・これは自分にも言えることで、ブログに文章を書く限りは、できるだけ誤解を招かず、自分の真意を伝える表現を心がけなければならない。
郵便局でバイトしたときのこと
「今年は元旦に届けることができる量が減りそう」という趣旨のことを郵便局の人が言っていた。郵政公社某支社からの指示だそうだ。無理して元旦に届けるのは効率が悪いので、配達する日を分散させて効率化を図ろうというのだろう。費用対効果が悪いサービスは廃止する、効率化を推進する。これが民営化ってやつか…と思った。

今日(2007年1月29日某地方版)の朝日新聞の投書欄に「郵政民営化には賛成だったが、年賀状が遅れるのはけしからん。」という意見があった。なんだかなあ…。。
プロフィール

Author:katakutiiwashi
社会人二年目。

要領(ジアタマ)はきわめて悪い。
一方で地道な作業は大好き。

定型作業は人並みにこなす自信がある。
非定形作業は……。

計画が好き。記録が好き。

要領悪いなりによりより仕事をするためにはどうすべきかという模索に役立てるため、日々の反省・思いつきなどを書いていく。

最近の記事
カテゴリー
月別アーカイブ
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
FC2ブログランキング
ブログ内検索